協会内部での主導権争いに火が付いた?
監督が辞めたからといって終わる簡単な事案ではない。なにしろ八百長疑惑である。それでなくとも「早く監督交代」の声がある中で、協会はそれを押しのけてアジア杯までアギーレ監督を支持していた。「それ、見たことか」と批判の声は一層高まった。
「アギーレを調査して監督にしたのか」
「任命責任はどうするんだ」
「後任は、どうする」
まさに問題山積。協会は大きくなっており、内部での主導権争いに火が付いたとも聞く。権力闘争の側面もある、と関係者は言う。
ワールドカップ出場を果たすための監督だから、選手にとっては重大である。年俸も高く、したがってだれでもいい、というわけにはいかない。監督解任は織り込み済みで後任監督の候補を持っていたのか。と見ていたのだが、そうでもないらしい。
解任に当たっては、報酬の支払いで決着したとみていい。
こういう不祥事の後は、人気者を監督に据えるという手がある。たとえば三浦知良だ。「キング・カズ」といわれるほどのスーパースターで、日本プロサッカーの功労者でもある。彼ならば一気に盛り上がり、アギーレ問題は雲の彼方だろう。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)