日本のサッカー界が八百長疑惑のかかる監督を解任したことで揺れている。任命責任は、後任監督は...と。
スペインの裁判所が告発を受理
日本サッカー協会がハビエル・アギーレ監督に引導を渡したのは2015年2月3日のことである。
「(八百長疑惑が)受理されたことが確認された。監督契約を解除したい」
大仁邦彌・日本サッカー協会会長はそう伝えると、アギーレ監督は観念した。
「そういうことなら、やむをえない」
日本代表チーム監督に就任したのは2014年8月中旬。「素晴らしい国、素晴らしい選手の多い国での監督はうれしい」と語ってから、わずか半年でその座を追われた。
きっかけは監督就任から1か月半後の9月下旬。
「2011年5月のスペイン1部リーグで、サラゴサ監督時代に八百長に絡む疑惑」
スペインのメディアが報じたからで、期待の目は疑惑の目に変わった。八百長疑惑とは、1部リーグ残留をかけた試合を前に、相手チームに裏金で買収して勝った、というものである。
解任を発表する前日、スペインの裁判所が告発を受理したことを確認し、日本サッカー協会が決断した。日本はちょうど、「イスラム国」の人質事件で大騒ぎになっていた時期だったのだが、一段落がついたときだけに、監督解任は大きく報道された。