外務省が「報ステ」に異例の抗議 背景に安倍首相VSテレ朝があるのか

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   安倍晋三首相の中東訪問に見直しを求めたと、テレビ朝日系「報道ステーション」が報じたことに対し、外務省が事実無根だと異例の抗議を行った。

   報ステへの抗議は、「関連報道に対する見解」という外務省サイトでもその内容がアップされた。過去の見解を見ると、1年に1回ほどのペースでしか出ていないため、外務省としては、異例のことであるらしい。

外務省が「テロリストを利する」と非難

外務省は安倍首相の指示を否定
外務省は安倍首相の指示を否定

   名指しされた2015年2月2日夜放送の報ステは、過激派組織「イスラム国」による人質事件に対する日本政府の対応について特集していた。

   放送では、外務省は、殺害された後藤健二さんの妻にイスラム国から身代金要求メールが来ていたことを安倍首相の中東訪問前に知っていたことが紹介された。そして、外務省関係者の話として、少し前に起きたパリのテロ事件もあり、外務省は、首相官邸に対して、中東訪問自体を見直すよう進言していたと報じた。それでも、安倍首相は「行く」と決断したという。

   また、安倍首相が「ISIL(いわゆるイスラム国)がもたらす脅威を少しでも食い止める」などと話したカイロでのスピーチについても、外務省幹部の話を伝えた。この幹部は、スピーチの内容についても、首相官邸が主導して作成されたと取材に説明したというのだ。

   これに対し、外務省は3日、前出のサイト上で「この報道内容は事実と全く異なるものです」との見解を示した。そして、テレ朝側に文書や口頭で強く抗議し、この日の番組で訂正してもらうことを申し入れたと明かした。

   その理由として、安倍首相の訪問やスピーチが外務省の意に反して行われたと事実無根の内容を報じ、「国民に無用の誤解を与えるのみならず,テロリストを利することにもつながりかねない」と指摘した。安倍首相はあくまでも、様々な観点を総合的に判断して中東訪問を決めたと強調している。なお、このことは、抗議を受けた報ステの番組でも紹介されている。

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