お笑い芸人のバカリズムさん(39)がラジオ番組で、収録前に入った喫煙所で物凄くイラッとする事件があった、と語った。知らない人から「よかったら聞いてください」とサンプルCDのようなものを渡された。この人の新曲かと思ったら、喫煙所の端にいた若手ミュージシャンが「てぃーっす!」と挨拶したというのだ。こういったものはCDを出した本人が頭を下げて渡すのが芸能界の常識なのに「ありえない無礼だ!」と怒った。
ネットでは芸能界の常識はわからないが、わざわざラジオのネタにすることではない、とし「お前は何様だ!?」「頭にきたならその場で注意しろ!」などといった騒ぎになり、それに驚いたバカリズムさんはツイッターで、発言の真意が伝わっていないなどと反論しているが騒ぎは収まっていない。
見知らぬ人からいきなり「聞いてください」とCDを渡された
バカリズムさんが出演したのは2015年2月2日放送のニッポン放送「バカリズムのオールナイトニッポンGOLD」。バカリズムさんが番組の打ち合わせを兼ねてニッポン放送内の喫煙所に入っていたときに、面識のない3人組が室内に現れた。そのうちの一人がチラシのようなもの2枚と簡易包装されたCDを出し、それを煙を吸う機械の上に置き、何の挨拶もなく名前のようなものを言った後に「これ、よかったら聞いてください」と渡してきた。バカリズムさんはビックリしながら「ありがとうございま~す」と受け取ったが、その名前のミュージシャンは喫煙所の奥にいた。ミュージシャンはバカリズムさんに対し、タバコを持ったままデッカイ声で「てぃーっす!」「てぃーっす!」を連呼した。
こうした行為は「ありえない無礼だ!」とバカリズムさんは怒った。
新曲CDなどをタレントに渡す際には、ミュージシャン本人がマネージャーから現物を受け取った後に渡すのが芸能界の常識だ。あの大物ミュージシャンのaikoさんですらわざわざ喫煙所まで来て、手渡しで「よろしくお願いします」と渡してくれた。本人が手渡しできない場合は事務所に送ったりする。それも面識があることが前提であり、誰なのかも知らない、聴いたこともない若手のミュージシャンにこんな仕打ちをうけるなんてあり得ない。先輩である自分に対し「はじめまして」もなく、ただ「てぃーっす!」だった、とし、
「クソしょうもない曲。セカンド・アルバムらしいですよ。何を、1枚目で味をしめて、2枚目を出す気になってんだ、この野郎!みたいな。ムカついて、ムカついて、本当」
などと怒りを露わにしたが、こうした発言がネット上で「そんなに怒ることか?」「先輩風を吹かせたいだけ」などと反発が起こり、
「いつも細かいことに怒ってるぞ。お前こそ何様なんだよ」
「ムカついたことをその場で注意できず後でグチグチ陰口言ったりリスナーにチクるのが 社会性だと勘違いしてるよな」
といった書き込みがネット上に出てちょっとした騒動になった。
バカリズム「全く意味の変わる記事にしないでほしい」と反発
バカリズムさんは自分の番組での発言に対する反発に気付いたからか、15年2月3日夜に自身のツイッターで、
「ラジオのトークで笑いながらボケながら話したエピソードを全く意味の変わる内容の記事にしないでもらいたいな」
などと対応した。今回の発言に関するネットニュース記事を指しているようで、バカリズムさんのファン達は、
「ただ表面をなぞっただけ。悪意を感じます。もし悪意無くやったならば、情報を取材し伝達するメディアとしての能力に疑問を感じます」
などとリプライし擁護しているが、騒ぎになったからあわてて火消しに走っているだけであり、
「器の小ささだけでなく、自分の発言でさえ責任もてないとか、いい歳してどうしょもないわ」
などといった反発も起きている。
バカリズムさんのラジオでの発言がネット上で大きな話題になったのは、この「若手ミュージシャン」とは誰なのか、といった話題で盛り上がったということもある。セカンドアルバムが最近出た、またはもうすぐ出るバンドやミュージシャンの名前が次々挙がっている。一番有力なのがバカリズムさんの番組の前の生放送に出演した30歳の男性ミュージシャンで、セカンドアルバムが15年2月4日に発売となる。ただし、このミュージシャンはニッポン放送の番組に生出演したことはツイッターで報告しているが、今回のバカリズムさんの騒動には一切触れていないため、本当はどうなのか全くわかっていない。