英BBCは「尋常ではないほど強い言葉」
英BBCは、イラクへの自衛隊派遣に関連して、自衛隊撤退を求める武装勢力が日本人男性を拘束・殺害した際も、小泉純一郎首相(当時)が撤退を拒否したことを引き合いに、
「安倍首相はこの姿勢を強めており、尋常ではないほど強い言葉で『日本はテロに屈しない』し、『彼ら(テロリスト)に罪を償わせる(to make them [the terrorists] pay for their sins)ために国際社会と行動を共にする』と明言した」
と報じた。
ただ、政府としては「償わせる」方法は明らかではなく、安倍首相の「決意表明」が先行しているとみられる。菅義偉官房長官は2月2日午前の会見で
「この罪を償わせるために国際社会と連携していく。そういう意味では、様々な手段については、徹底して追及していきたい」
と述べるにとどめている。
安倍首相は2月2日の参院予算委員会でも、
「まさに罪を償わさせるということは、彼らが行った残虐非道な行為に対して、法によって裁かれるべきであろうと、こう考えているところ」
と述べている。同日午後の会見で「法で裁く」の具体的内容について問われ、菅官房長官は、国際刑事裁判所を例として挙げた。
「国際刑事裁判所だとか、いろんなことの可能性を念頭に置いている。まさに警察も千葉、東京に捜査本部をつくった。そういう形の中で、できることはすべてやる」
「『例えば』の話で、国際刑事裁判所の話をしたが、このテロ撲滅に対してですね、テロリストというのは法の裁きを必ず受けさせるという国際協力の中で、そうしたことも視野に入れながら、徹底して、このテロ撲滅に向けての総理の強い意志」
国際刑事裁判所は2011年、10年に起きたコートジボワール危機で「人道に対する罪」を犯したとして、同国のローラン・バグボ前大統領を逮捕・収監した実績があるが、イスラム国に対して同様の行動を起こせるかは不透明だ。