後藤さん、3回も渡航自粛要請されていた 危険地域での取材の是非改めて問われる

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   過激派組織「イスラム国」に殺害されたとみられる後藤健二さん(47)のシリア渡航計画を知った外務省が、3回にわたって渡航を見合わせるように要請していたことが明らかになった。

   にもかかわらず後藤さんはビデオメッセージに「何が起こっても責任は私自身にあります」と言い残してシリア入りを強行。その末に殺害されるという結末を迎えたことで、危険地域への渡航の是非が改めて問われることになりそうだ。早くも自民党からは、危険地域への渡航を法的に規制すべきだという声も出始めている。

「自己責任論という立場には立たない。国民の命を守るのは政府の責任」

危険地域への渡航の是非が問われている
危険地域への渡航の是非が問われている

   外務省が発表している渡航情報では、2011年4月からシリア全土を最も危険度が高い「退避を勧告します。渡航は延期してください」に指定。首都ダマスカスにある日本大使館も12年3月から閉鎖されており、機能をヨルダンの首都、アンマンにある日本大使館の中に移して業務を続けている。

   世耕弘成官房副長官は15年2月2日夜にBSフジで放送された「プライムニュース」で、後藤さんのシリア渡航について、

「渡航延期勧告が出ているので『やめてください』ということをお伝えしていたことは、事実として申し上げておきたい」

と述べた。回数について聞かれると、世耕氏は「3回ですね」と答えた。そのうえで、

「われわれは自己責任論という立場には立たない。国民の命を守るのは政府の責任だ」

とも述べた。

   岸田文雄外相も、

「そうした働きかけを行ったということは,報告を受けている。詳細については控える」

と述べ、事実関係を認めている。

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