「東京大学当局へ告ぐ」、濱田総長の命は「1億単位」 人質の顔コラージュちらしに東大が厳重注意

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   東京大学のサークルが、イスラム国の日本人人質2人の顔を東大総長らの顔に張り替えたコラージュ写真をちらしに載せていたことが分かった。ネット上では不謹慎との指摘も出ており、大学側もサークルに厳重注意したことを取材に対し明らかにした。

   このサークルは、教養課程のある駒場キャンパスで活動している「時代錯誤社」で、公式サイトによると、1979年に設立され、キャンパスマガジン発行などをしている。

東大導入の4学期制や推薦入試を批判するため?

ツイッターで話題に
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   学生へのアンケートを元に教員を評価する「教員教務逆評定」も年2回出しており、今回のコラージュ写真は、そのアンケート募集ちらしに掲載された。

   写真は、イスラム国のビデオ声明の画像を加工したものだ。後藤健二さんの顔を濱田純一総長の顔に、湯川遥菜さんの顔を五神真次期総長の顔に張り替え、その下にローマ字で総長らの名前を印字してあった。

   後ろには、ナイフを持ったイスラム国の戦闘員が立っており、ネット上で話題になった人質事件の「クソコラ」画像を参考に作ったらしい。

   ちらしでは、「東京大学当局へ告ぐ」として、東大は、学生の単位を破壊するために4学期制を施行したとして、濱田総長の命は「1億単位」となるとした。さらに、推薦入試導入で学力が下がり学生が単位を取れなくなるとして、五神次期総長の命も1億単位であるという。そのうえで、「我が時代錯誤国と戦うために、あなた方に72時間を与えよう」「もし時間内に単位が支払わなければ、この逆評定アンケートがあなた方の悪夢となるだろう」と結んでいる。

   このちらしは、ツイッターなどで2015年1月29日ごろから話題になり、疑問や批判も相次いだ。

「東大生だろうが、不謹慎にも程がある」「くっそ滑ってんなぁ」「東大には社会常識科目ってのが必要なのですかね 情けない」

ネットでは「不謹慎」「表現の自由」と賛否両論

   もっとも、「かなり笑わせてもらったので賛成」「これも表現の自由だと思う」「時代錯誤社なら仕方ない」といった肯定的な意見も出ていた。

   東大の広報課では、取材に対し、ちらしの内容は把握しているとして、「人道的、社会的に問題がある画像加工であり、学生には深く反省してほしいと思います」と取材に答えた。大学側がサークルの学生を呼んで厳重注意したことも明らかにした。ちらしについては、学内に現在は貼られていないと聞いているとしている。

   ところで、東大のサークルは、なぜこのようなコラージュ写真を載せたのだろうか。

   4学期制や推薦入試を批判するためなのか、あるいは、学生の関心を引くための単なるブラックジョークなのか。サークルの公式サイトでは、「政治・宗教的な方向性は全く持っておりません」とあるが、本当なのか。

   コラージュ写真を載せたことについて、サークル側に取材したが、2月3日夕までに回答は来ていない。

   なお、サークルの公式サイトによると、発行する「教員教務逆評定」では、東大の教員を「大仏」「仏」「鬼」「大鬼」の4段階で評価するなどしている。新学期が始まる直後に販売しており、学生が単位を履修する際の目安にしてもらっているという。時間割を作るのに役立つと人気があり、1週間ほどで売れ切れてしまうそうだ。

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