JR東海vs東日本、コニカvsニコン、武田vsアステラス・・・ 名門ライバル企業、株式時価総額を激しく競う

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三井不動産と三菱地所もがっぷり四つ

   武田薬品工業とアステラス製薬(2005年に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併)の時価総額も、2014年10月、初めて逆転した。直近も武田が17位の4兆3674億円(同5530円)、アステラスが18位の4兆315億円(1784円)と競っている。アステラス発足時にあった2兆円以上の差を埋めたのは、アステラスのM&A(合併・買収)の効果で、米社買収で前立腺がん治療薬などを獲得して業績向上につなげた。武田もM&Aに力を入れるが、今のところ大きな成果は生んでいない。今期の純利益見込みはアステラスが前期比5割以上増えて1400億円なのに対し、武田は2割減の850億円にとどまる見通し。

   このほかにも、三井不動産が2014年9月に、1980年代以降、初めて時価総額で三菱地所を上回って話題になった。直近は三菱が26位の3兆3744億円(株価2427円)、三井が30位の3兆942億円(同3121円)と、三菱が切り返しているが、「昨年の逆転は、地価の反転で三井が力を入れる海外勢を含む不動産ファンドに開発物件を売る事業の好調が主因」(市場関係者)とみられる。対する三菱は主に丸の内を中心とするオフィスの賃料で稼ぐが、空室が減り、賃料上昇は一気には難しく、収益を上積みする余地が限られることから、成長性で三井への期待を下回っているようだ。

   これらの各業界では、元々のトップ企業の底力も侮りがたく、例えば武田は血液がん治療薬や潰瘍性大腸炎の治療薬など大型商品に発展すると見込まれる製品を相次いで投入、三菱地所は保有物件の含み益では三井不動産を圧倒、JR東日本も急増する外国人観光客取り込みや新幹線の拡大(2015年3月に北陸延伸、16年3月に北海道開業)などをテコに巻き返しを図るといった具合だ。

   通信業界のNTT、KDDI、ソフトバンクの三つ巴の戦いなども含め、各業界トップの座を巡る激しい競争は、これからも続く。

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