「グリーンフォーリストの経営者は記者会見を開け」
不可解な状況をどう見るのか、紀藤正樹弁護士に話を聞いた。
グリーンフォーリストのような規模の会社が、報道にあるようにどうやって44億円もの資金を調達できたのかが興味深い、という。不動産業界では売買の際にダミー会社を噛ませることは珍しい事ではなく、今回の一連の流れを見ていると、朝鮮総連に現在のビルを継続的に使用させることが当初からの目的で、それに向かって売買が行われたと疑われてもおかしくない、と分析した。
結果的に利益を得たのは落札価格の倍で売ることができたマルナカHDであり、現在の総連ビルに引き続き入居できるだけでなく債権の一部が帳消しになった総連。損をしたのは総連をビルから追い出そうとして失敗した整理回収機構。総連ビルを22億円で売却したことは国民の税金が失われたに等しい、というのだ。そして今回の売買に関しては様々な問題が残っていると指摘した。
マルナカHDとグリーンフォーリストがどういうカネの流れをさせたのか、収支報告をきっちりできるのかどうか、ガラス張りにできるのかどうか。それができなければ税務署が出動することになる。また、不動産取引でダミーを噛ませるのは違法ではないが、モンゴルの会社がダミーの疑いがあるという事で入札から外した経緯があるため、もしグリーンフォーリストがダミーだと分かった場合には整合性が崩れ社会的な問題になりかねない。
「これだけ社会が注目している売買ですので、グリーンフォーリストの経営者は記者会見を開き、購入の意図や資金の調達といったことを明らかにすべきですね。話はそれからということになると思います」