「もっと早くから捜査すべきだった」 人質殺害で捜査本部設置に疑問も

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   ISIL(いわゆるイスラム国)に拘束されていた後藤健二さんを殺害したとする声明動画の公開を受けて、警視庁と千葉県警は2015年2月1日午前、合同捜査本部を設置した。しかし、もっと早期から捜査しておくべきだったのではという声も出ている。

   報道によると、捜査本部は約60人体制で、刑法の「国外犯」規定を適用して捜査が行われる。先に殺害されたとされる湯川遥菜さんについても捜査され、2人を殺害したとする映像を分析するとともに、家族や関係者から事情聴取を行い、足取りを調べる。

「人質強要処罰法」違反の疑い

1日早朝に公開された動画(Youtubeより)
1日早朝に公開された動画(Youtubeより)

   今回の容疑は、「人質による強要行為等の処罰に関する法律(人質強要処罰法)」違反(加重人質強要罪)だ。1977年に発生した日本赤軍によるダッカ日航機ハイジャック事件をきっかけにできた法律で、2004年のイラク日本人人質事件でも、同法違反容疑での捜査が行われている。

   同法2条は「加重人質強要」罪を、次のように定めている。「二人以上共同して、かつ、凶器を示して人を逮捕し、又は監禁した者が、これを人質にして、第三者に対し、義務のない行為をすること又は権利を行わないことを要求したときは、無期又は五年以上の懲役に処する」。

   また、2人が殺害された可能性が高いことから、同法4条が定める「人質殺害」に違反する可能性も報じられている。こちらの条文は、「第二条又は前条の罪を犯した者が、人質にされている者を殺したときは、死刑又は無期懲役に処する」というもので、極刑になる場合もある。

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