ニシン、イワシ、サバなどの青魚は脳にも肌にも良い
近年、脳に良いのではないかと注目されているのは「オメガ3系脂肪酸」だ。三大栄養素のひとつ「脂肪」を構成する成分が「脂肪酸」で、脂肪酸は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられる。不飽和脂肪酸をさらに分類すると、オリーブ油などに多く含まれる「オメガ9系脂肪酸」、コーン油などに多く含まれる「オメガ6系脂肪酸」、「オメガ3系脂肪酸」がある。
代表的なオメガ3系脂肪酸は、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、DPA(ドコサペンタエン酸)などだ。DHAは脳の主要な成分で、脳の発育や機能の維持に欠かせない。EPAやDPAは血流を改善する効果が期待できるので、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症の予防にもなる。オメガ3系脂肪酸の働きで血液の流れがよくなれば、脳機能の活性化にも効果的だろう。
加えて、血行を良くして代謝が上がれば美肌につながるとあって、アンチエイジングの観点からも歓迎されている。オメガ3系脂肪酸を多く含む食材としては、ニシン、イワシ、サバなどの青魚、クルミ、アマニ油、エゴマ油など。熱に弱いので、魚なら生で食べるか、煮込んで栄養成分が溶け込んだ煮汁まで食べられる調理の工夫を。アマニ油やエゴマ油は食べる直前に料理に振りかけるとよい。
[アンチエイジング医師団 取材TEAM/監修:山田秀和 近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]
参考サイト
http://blog.heart.org/trans-fat-consumption-linked-diminished-memory-working-aged-adults/
アンチエイジング医師団
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