小説にうるさい「爆問」太田が絶賛 ピース又吉「お前は、絶対に賞を獲る」

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   お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(34)が発表した初の純文学作品「火花」が好評だ。

    「爆笑問題」の太田光さん(49)も2015年1月27日深夜放送のラジオ番組の中で「お前は絶対に賞を獲る」と太鼓判を押した。

「又吉...『火花』面白かったぞ!」

又吉さんの「火花」が掲載された「文学界」2月号
又吉さんの「火花」が掲載された「文学界」2月号

   又吉さんの文芸誌デビュー作となった「火花」は、若手芸人「僕」を主人公に先輩芸人の輝きと挫折を描いた原稿用紙230枚の中編小説だ。掲載した文芸誌「文学界」2月号は1月7日の発売直後から各店で売り切れが相次ぎ、発売2日目には再増刷が決定。累計部数は同誌史上最高の4万部に達した。

   増刷分は1月20日ごろから店頭に並び始めたため、まだまだ話題作という印象だ。そうした中、27日深夜放送のラジオ番組「JUNK爆笑問題カーボーイ」(TBSラジオ系)では、太田さんが作品の魅力を力説した。

   太田さんは自身でも2010年に処女小説「マボロシの鳥」を発表し、2012年には第2作「文明の子」を上梓している。熱狂的ファンの多い村上春樹さん(66)の作品を「中身がゼロ」と酷評するなど、「文学」については一家言あるようだ。

   そんな太田さんはラジオで「又吉...『火花』面白かったぞ!」と始めた。

「上手いね、アイツは。さすが文学青年だけあってね」「上手いし、描写も良いし」「本当にこう言っちゃなんですが、普通の小説家の方々の作品より全然面白いですよ」

と褒めちぎり、

「お前は、絶対に賞を獲る」

とまで断言した。

   途中途中では「ところで、『文明の子』はどうだった?」「又吉......な?」などと自著の宣伝を求める「フリ」もみせたが、作品については純粋に評価しているようだった。

糸井重里「なによりも、登場人物たちと、作者に、好感が持てる」

   賛辞を贈っているのは太田さんだけではない。文学界編集長の武藤旬氏は「鋭い観察眼と独自の文体を持っている。知名度のあるタレントだからではなく大型新人作家として大きく扱いたいと思った」とのコメントを出している。

   コピーライターの糸井重里さん(66)は1月25日、ツイッターで「じっくりたのしんで本気で読んだ。いろんないいところがあるんだけど、なによりも、登場人物たちと、作者に、好感が持てる。文学とか表現とかって、いじわるである必要はないもの。好感ってのは、いいよなぁ」との感想を寄せている。

   作家でアイドル評論家の中森明夫さん(56)もベタ褒めだ。13日、ツイッターで「近年、文芸誌で読んでもっとも心を動かれた小説だ。芥川賞を取って全然おかしくない水準。この小説は何かを変えるんじゃないかな?」「単行本化されたら百万部、行くんじゃないかな? 著者のネームバリューだけじゃなく、作品それ自体の力で」などと熱く語っていた。

   評論家や文学研究者らからも高い評価が出ていて、読者からは早くも次作に期待する声があがっている。

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