福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督(51)が決めた選手への禁止事項が話題を集めている。
行き過ぎた茶髪やひげ、試合中のガムやツバ吐きに加え、「できません」「分かりません」といった弱音がNGだというのだ。選手はルールに従う意向だが、ファンの間ではその効果を疑問視する人もいるようだ。
ガム、茶髪禁止を歓迎する人は多いが...
2015年1月23日、王貞治球団会長をはじめ、コーチらが出席したスタッフ会議で、工藤監督はいくつかのルールを掲げた。その内容は各紙によって若干異なるが、試合中のガムやツバ吐きの禁止、茶髪やネックレスなどを禁じた身だしなみの徹底、そして「できません」「分かりません」「しょうがない」のネガティブな発言の禁止だ。
ガムや身だしなみについては他球団でも巨人・原辰徳、西武・伊原春樹両監督らが選手を指導したことが有名だ。工藤監督の方針には、成績を残せば構わないという声もあるが、ツイッターなどを見ると「ホークス選手爽やかになりそう」「ガムはほんと見苦しい」と好意的に受け取る人が多いようだ。
一方のネガティブな発言がダメという方針はかなりめずらしい。スポーツ各紙によると、工藤監督は向上心を大切にし、その気持ちを阻害し、成長を妨げるとして「できません」「分かりません」といった言葉を禁止するのだという。しかし、ガムや身だしなみと違って、ファンの中で同意する意見は少ない。
「『しょうがない』禁止ってのも意外と厳しそう」
「言葉のNGワード設定って、相手を萎縮させるからなぁ。とくに『わかりません』禁止は意志疎通が難しくなるよ」
「わかりません禁止か。わからないことがわからないままになるのはいいのかなぁ?」
といった効果を疑問視する書き込みが目立つ。特に「分かりません」のNG指定には納得できないという人がいるようだ。
球界ご意見番・張本さんの見解は
実際に厳しく管理される選手はどう思っているのか。情報番組「サンデーモーニング」(TBS系)に出演した選手会長の松田宣浩選手は禁止された諸事項について、「監督から決められたので、選手はしっかり従って今年頑張っていくだけです」と話し、受け入れる方向だ。
共演した野球解説者・張本勲さんの意見は少し違うようだ。ガムや茶髪の禁止は「遅いぐらいですよ!」と同意したが、「ただね、『分かりません』は(禁止事項から)抜いてください」という。
「『しょうがない』はダメ。でも、分からん時は『分かりません、教えてください』と言わないと」
として、すべてのネガティブ発言禁止には反対した。