ソニーが12万円のウォークマン、2月発売へ 史上最高価格に「高すぎる」の声も

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   ソニーは価格が12万円(税別)前後となるウォークマンを2015年2月14日に発売する。

   CDより高音質なハイレゾリューション(ハイレゾ)対応モデルの中の最上位機種であり、ウォークマン史上で最高価格になるという。

「超ハイレゾ」を追求

やっぱり「ウォークマン」で勝負(画像は「NW-ZX2」)
やっぱり「ウォークマン」で勝負(画像は「NW-ZX2」)

   新ウォークマンの商品名は「NW-ZX2」。2013年に7万5000円前後で発売されたハイレゾ対応ウォークマン「NW-ZX1」の後継モデルだが、外装などを改良して高音質を追求した。具体的には剛性を高めた総削り出しアルミフレームに、金メッキした電気抵抗の低い銅板を重ね合わせたハイブリッドシャーシを採用し、フレームやオーディオ基板との接触抵抗を最小化するなどして音質はさらに向上。また、電源からアンプ部に電力供給する部品の改良などによって、低音域はキレよく豊かに、高音域は声の艶まできめ細かく鮮明な音を実現した。

   音質以外でも機能を高めた。NW-ZX1では約16時間だったハイレゾ音源(192kHz/24bit)の再生時間を約2倍の最大33時間に伸ばした。内蔵メモリは128ギガバイトで同じだが、NW-ZX1にはなかったmicroSDカードスロットを搭載。128ギガバイトのメモリーカードを使うことで1700曲以上のハイレゾ音源の収録が可能になった。

   ハイレゾとは高解像度を意味し、ハイレゾ音源は音の情報量がCDの約6.5倍あるという。そもそもCDもハイレゾ音源も原音をデジタルデータ化したものだが、ハイレゾ音源はより原音に近い音質で、歌手の息づかいやライブの空気感、臨場感まで感じることができるという。

「スマホで十分」の声も

   ここ数年でハイレゾ対応のオーディオ機器が相次いで登場しており、携帯音楽プレーヤーもハイレゾ対応が進みつつある。スピーカーやヘッドホン、イヤホンにもその影響は及んでおり、ソフト面でもハイレゾ音源の配信が盛り上がりをみせている。NTTドコモも2014~2015年冬春モデルのスマートフォン7機種とタブレット2機種をハイレゾ対応にするなどハイレゾ関連市場は拡大しつつある。

   ソニーはハイレゾ対応のオーディオ製品の裾野を広げようと、2014年9月に2万5000円前後のウォークマンAシリーズを発売し、売れ行きは上々だという。「日本国内ではソニーのオーディオ商品に占めるハイレゾ商品の比率を約30%にまで高めている」(幹部)のも、ハイレゾを軸にオーディオ事業を復活させたいとの思惑があるからだ。

   今回の最上位機種の投入でハイレゾへの関心を一層高めたいところだが、携帯音楽プレーヤーそのものがスマホに取って代わられつつあるなかで、どこまで消費者にアピールできるかは未知数だ。ネット上には「あまりにも高すぎる」「俺の耳で聴き分けられる自信がない」「ウォークマンは移動中に音楽聴くためものでは。そんな高音質いらない」「スマホで十分」「ソニー、ずれている」といったなかなか厳しい指摘も並んでいる。

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