イオン、牛肉やワインの値下げセール 日豪EPA効果、円安を超えられるか

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すき家は値下げの予定なし

   イオンのフェアで、牛肉だけでなく、ワインも最大で約17%値下げした。ワインの関税は牛肉とは異なり、7年かけて完全に撤廃されることになっており、今後値下げの動きが消費増につながるとの期待は強い。

   ただ、状況はバラ色ではない。牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは「値下げをする予定は今のところない」とするなど、値下げには慎重な姿勢を示す外食産業は少なくない。そもそも中国など新興国での需要拡大や牛を育てるための飼料不足などで、牛肉価格は世界的に高騰している。さらに日本の場合は為替市場で急速に進む円安が大きな問題だ。

   この1年ほどの豪州産牛肉の国内価格は、「前年比で数十%は上がっている」(流通関係者)ともいわれる。「いくら関税が下がっても、為替などで相殺されてしまえば値下げ余地はない」ということになる。小売り、外食各社は商品の国際価格動向や為替を慎重に見極めながら対応していかざるを得ないとようだ。

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