女性のメイクは時代の気分を映す 資生堂が過去100年の化粧を分析した

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いまは「色戻りの時代」

   そして、2011年の東日本大震災を機に、女性の化粧は「細い眉、薄い口紅」という線は基本的にキープしつつ、ナチュラル志向に変わった。想像もしていなかった現実を目の前にして、「女性たちが自分にとって本当に必要なものは何かを自問自答したため」と資生堂は分析する。それまでの極端に細い眉が徐々に緩和され、普通の太さに戻るようになってきた。

   そして、最近は「バブル崩壊後、ずっと続いてきた細い眉、薄い口紅の流行に変化が生じ、眉の色は明るくなり、口元にも色味が戻っている」。資生堂は、これを「色戻りの時代」と呼ぶ。メーキャップの流行から、現在の世の中や景気の明るさが映し出されているともいえる。

   調査に当たった資生堂ビューティークリエーション研究センターの鈴木節子・シニアヘア&メーキャップアーティストは「女性の気分と化粧は相互に作用し合っており、化粧の変遷を見ると時代の気分や社会の空気まで分かる。化粧の変遷を追い続ければ、未来も見えてくるのではないか」と話している。

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