国内市場は「少量・多品種」採算とれるの?
一方、日本勢はといえば、毎年多くのスマートフォンやフィーチャーフォンを売り出している。国内メーカーによる、ここ数年間の「少量・多機種」化は著しい。年間販売台数が約4000万台とされる市場(2013年度)に、1年間で約100もの機種が発売されている。1機種あたりの平均販売台数は40万台程度とされ、機種数の増加がメーカーの採算を悪化させているのは明らかだ。
しかも、通信事業者の販売戦略の影響やアンドロイドOS搭載のスマートフォンの販売不振によって出荷台数は減少傾向で、国内携帯電話の出荷台数(2014年7~9月期、IDC Japan調べ)は前年同期比14.8%減の766万台、スマートフォンの出荷台数は24.2%減の521万台と、ともに3四半期連続のマイナス成長と伸び悩んでいる。
ただ、機種を減らすことは出荷台数の減少に直結するので、メーカーはなかなか機種数を減らせない事情もある。
シャオミと国内メーカーの違いについて、IDC JapanのPC・携帯端末&クライアントソリューション、木村融人シニアマーケットアナリストは、「簡単にいえば、市場の違いです。シャオミの強みは中国でしっかりと稼いでいること。なにしろ日本市場とは比べものにならない巨大な市場ですから、中国市場を制することができれば世界市場を制することも可能です」と説明する。
半面、日本の国内市場は消費者ニーズが多様化して、「メーカーはそれに対応するだけで手いっぱいで、機種を絞るような戦略をとる機会を逸してしまいました」と話す。競合も激しく、それによって、「こじんまりとまとまってしまった」ようだ。
インターネットにも、
「パクリはだめだが、機種を厳選するってのは賢い。ソニーのXperiaなどは種類増やしすぎて自滅してる」
「これについては正しいと思う。価格帯2つに絞ってそれぞれを徹底的に使いやすくすれば売れるはず」
「シャオミが使いやすいかどうかはしらんけど、ちっとは日本企業も参考にしてみるといい」
「日本の多品種、少量生産、高付加価値の敗北www」
といった声が寄せられている。