今年もっとも注目される日本人打者
ジャイアンツが青木の獲得に走ったのは、レギュラー外野手の1人がフリーエージェントで他球団に移ったからである。青木との契約が1月と遅かったのは、候補選手が数多くいたことを示している。
「青木はバットコントロールに優れ、三振が少ない。足も速く、守備もいい」
これがジャイアンツの評価である。過去3年間の成績を見ると、まず感じるのは安定していること。3シーズンとも規定打席に達しているのは、いかにチームにとって必要だった選手であることを表している。
438試合に出場、461安打、19本塁打、130打点、打率2割8分7厘。これが大リーグ通算成績。あまり注目されていないのが、左打ちながら左投手に強いことで、昨年は3割6分3厘とよく打った。常時出場の決め手となった。
青木は今年、もっとも注目される日本人打者となるだろう。同じ外野手のイチローに代わる存在になるのは確実だ。川崎宗則はトロント・ブルージェイズと契約したものの、マイナー契約で年俸は低い。青木の時代である。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)