イオン、3子会社の社長交代 体制刷新で小売り立て直しへ

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

消費増税後の対応を失敗

   実際、イオンの業績はふるわない。同社が1月9日発表した2014年3~11月の連結決算は、売上高に当たる営業収益が5兆770億円と前年同期から約10%増えたものの、営業利益は493億円と、約48%減った。事業会社ごとにみると、イオンリテールの営業損益は182億円の赤字(前年同期は57億円の黒字)に転落、ダイエーは158億円の赤字と、前年同期から赤字幅が120億円拡大した。これら総合スーパー事業だけでなく、マックスバリュなど食品・ディスカウント・小型店事業もトータルでみれば赤字だった。岡崎氏は9日の記者会見で「(2014年4月の消費増税に際し)値上げしていると思われるような価格政策をやってしまった。増税後の対応は失敗だった」と反省しきりだ。

   一方の小売りの雄、セブン&ホールディングスはイオンと同日に4~11月期連結決算を発表した。営業利益は2494億円と小幅ながら過去最高を達成。こちらもイトーヨーカ堂が赤字となるなど、スーパー事業苦戦の構図は同じだが、コンビニエンスストア、セブン-イレブンという大黒柱が好調なだけに、イオンとの差が鮮明になっている。

   発表翌営業日だった13日の株価は、セブンが3.11%安だったのに対し、イオンは5.57%安と、投資家のイオン評価は厳しい。

   イオンは激変する経営環境に対応するため、「アジア」「都市」「シニア」「デジタル」への4シフトを推進している。ただ、目に見える形の成果は上がっておらず、業績低迷につながっている。今回の経営体制見直しにより、成果を示すことができるか。グループ総帥であるイオンの岡田元也社長の真価が問われそうだ。

1 2
姉妹サイト