イスラム国「身代金要求」に日本は応じるのか 過去には機密費から支払ったと報じられた例も

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ネットでは、応じるべきではないとの声多く

   この外交官は、身代金を支払わないのが建前だとしたうえで、過去のいくつかの事件では支払ったかもしれないと明かした。そして、「今回についても、どうなるか分からない」と含みを持たせたという。

   イスラム国が要求した2億ドルというのは、日本の支援額を意識したとみられている。しかし、報道などによると、身代金の相場は1000万ドル(約12億円)ほどとされており、かなり法外な額だ。イスラム国は、この1年で3500~4500万ドルの身代金を得てきたといい、今回は、1回分でその額さえ上回る要求ということになる。

   その意図については、一説では、イスラム国は現実的に支払われる金額とは考えておらず、アメリカの同盟国に揺さぶりをかける狙いとされる。その場合は、人質は深刻な立場に立たされるかもしれない。

   一方、あくまでも吹っかけた額であり、交渉によってかなり下げることもできるのではとも指摘されている。

   報道によると、人質に取られたジャーナリスト後藤健二さん(47)の妻に14年末ごろにイスラム国からメールが送り付けられ、20億円ほどの身代金が要求されたと、政府関係者が明かした。日本政府は、後藤さんが人質になったことを知っていたとされ、その場合、イスラム国との交渉がうまくいかなかった可能性がある。とすると、今回、その額を支払うなどすれば、人質が解放されることもありえるかもしれない。

   とはいえ、日本にはイスラム国とのパイプはほとんどなく、その過程をイスラム国に暴露されるなどのリスクも残っている。ネット上でも、日本は身代金の要求に応じるべきではないとの声が多く、最終的には「政治決断」にゆだねられることになりそうだ。

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