2004年のブームでは、IPO株の9割超が「儲かった」
もちろん、IPO株だからといって、「儲かる」銘柄ばかりではない。株式を新規公開した企業は2014年12月だけで28社あったが、そのうち公募価格が初値を下回ったケースは5社あった。
また、たとえば中小型液晶パネルのジャパンディスプレイ(3月19日、東証1部上場)は900円の公募価格に対して初値が769円と14.6%も下回ったし、前出の大型案件として話題となった、すかいらーく(公募価格1200円、初値は横ばい)やリクルートHD(公募価格3100円、初値3170円)も冴えなかった。
IPO株は一般に、成長性が高く、また景気のいい時ほど「大化け」するとされる。その半面、資金調達額が大きく株数も多い大型案件は、抽選に当たる確率が高くなる一方で初値をつけたらすぐに売る投資家が多いため、「大きく儲かりにくい」ともいう。
とはいえ、かつてIPO株がブームになった2004年から05年にかけては、抽選に当たれば儲かるといった状況で、2004年にはIPO企業のうちの9割超で初値が公募価格を上回った。
2015年は、日本郵政やJR九州、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンといった大型案件の上場が取り沙汰されているほか、14年秋に上場予定だったのが延期されたLINEも注目されている。