2015年1月18日、決戦投票までもつれた接戦を制し、岡田克也代表代行が民主党の新代表に選出された。
会見で「幅広く意見を聞いて合意形成を進めていく」と党内一致に向けた姿勢をアピールしたが、岡田氏のもとで党内はまとまれるのだろうか。
得票数を見る限り、党内の支持は盤石とは言えず
岡田氏の選出後、推薦人の1人は「今回の代表選はよく盛り上がったし、民主党の人材の豊富さを広くアピールできた」と自画自賛した。閣僚経験者からも「今日は祝杯だ」「前回の代表選よりは盛り上がったんじゃないか」と満足げな声がこぼれていた。
しかし、得票数を見る限り、党内の支持は盤石とは言えない。地方議員や党員・サポーターも投票できる1回目の得票結果で、岡田氏(294ポイント)は細野豪志氏(298ポイント)に遅れを取った(長妻昭氏は168ポイント)。
国会議員132人と参院選の予定候補者1人による決戦投票直前、岡田氏は「長妻さんの『格差を是正する』という訴えは説得力がある。勉強させてもらった」と持ち上げた。長妻陣営からの得票を狙った形だが、結局133ポイントにとどまり、120ポイントの細野氏に大きな差はつけられなかった。
今後の党運営でカギとなりそうなのが、「原理主義者」と言われる岡田氏のもとで党がまとまれるかどうかだ。岡田氏は投票前の演説で「党は変わらなければならない」とした上で、「私自身も変わらなければならない。もっと耳を傾けなければならない」と語ると、会場からは大きな笑い声が起こった。予想しないリアクションだったのか、少しとまどったように「私自身はあまりそう思っていないのですが...」と続けていた。