テレビの視聴時間や食事は関係なし
フルタイムで働く母親にとってショッキングな研究報告がある。母親の長時間労働が子どもの睡眠時間を減らし、肥満のリスクを高める可能性がある、というのだ。米イリノイ大学キャサリン・スパイアス教授らの研究チームは、3~5歳の子ども247人とその母親を対象に、母親の雇用状況と子どもの体重変化について調査をした。調査開始から1年後に過体重だった子どもは17%で、うち12%が肥満だった。フルタイム(週35時間以上)で働く母親を持つ子どもは、勤務時間が週20時間以下の母親の子どもに比べて睡眠時間が短く、BMI値が高めの傾向が見られた。また、睡眠時間が1時間増えるごとに子どものBMI値は6.8%低下したという。テレビの視聴時間や食事についても検討したが、子どもの体重変化と相関がみられたのは睡眠時間だけだった。