一人で食べていると「友達がいないんだな」と思われる
インターネット調査会社「マイボイスコム」による14年12月の調査では、飲食店やレジャー施設を一人で利用する事について「抵抗感がある人」と答えた人は全体の16%を占め、「場所などによっては抵抗感がある」と回答した人を含めると全体の66%に上る。まだまだ「ぼっちは寂しい」と考える人が多数派のようだ。カラオケに関してはおよそ4割が一人での利用に抵抗を感じているという。
「ぼっち席ってどう思う?」――記者に質問された都内在住の20代大学生は「私は平気」と前置きながらもこう語った。
「一人で食べるのがイヤというわけではなく、一人で食べているところを誰かに見られるのがイヤなんです。周りから『友達がいないんだな』と思われてしまう」
他者からの視線と、自意識の間で苦悶する現代人――。すでに「おひとりさま」はプラスイメージでも語られるようになっているが、学食だけでなく一般社会でも広がる「ぼっち席」は、これまでの「ぼっち」への、ネガティブな見方を変えていくことになるのだろうか。