「NHKとして1つの冒険」と評価も出る
今回の「花燃ゆ」は、大河ドラマとしてはどうなのだろうか。
放送評論家の松尾羊一さんは、忠臣蔵や信長・秀吉といったテーマでないと視聴率を上げるのは難しいといい、今回の「花燃ゆ」は、今後1ケタの視聴率に落ち込む可能性もあるとみる。
ただ、今や若い人はNHK大河を見ず、放送の積み重ねによる固定ファンが見る人の約半分を占めるだろうとして、その内容によらず視聴率が10%台半ばぐらいになってもおかしくはないという。
吉田松陰の妹を主人公にしたことについては、「NHKとしては1つの冒険をしており、僕はわりに期待しています」と明かした。女性主人公としては、平均視聴率が24.5%にまで達した2008年の「篤姫」のケースも松尾さんは挙げた。
「妹が明治の偉人たちとどう接したのか、そして、松陰がどういう教育観で偉人たちを育てたのか、人間関係のドラマから浮き彫りになることにファンは興味を持つと思います。確かに、NHKも言うようなホームドラマ的な要素はありますが、その中で、伊藤博文や高杉晋作といった見どころとなる人物も出てくるのではないでしょうか」
1月18日放送の次回第3話では、妹の文と後に夫となる幕末の志士、久坂玄瑞との出会いが描かれる。初回の視聴率がワースト1の「春日局」は、平均視聴率で歴代ベスト3となる32.4%の記録を残しており、「花燃ゆ」が今度どうなるか注目されそうだ。