保育士が園児を張り倒す、衝撃的な場面をとらえた防犯カメラの映像がネット上に公開され、韓国国内で大きな波紋を広げている。
警察の調べに対し、保育士は「女児が給食のキムチを残して腹が立った」と話している。韓国では、保育園内での園児への暴力行為が相次ぎ、保護者の間では不安が広がっているという。
保育園は「優秀保育園」の認証を受けていた
公開された動画には、立たされた4歳の女児が、保育士の女(33)からフルスイングのビンタを受けて床に倒れ込む場面がとらえられた。叩かれた後、女児がこぼした食べ物を懸命に拾う中、保育士はトレイを差し出してどこかへ行ってしまう。周囲にはほかの園児が遠巻きに座らされ、恐怖のためかじっと動かない。
現地メディアによると、事件は2015年1月8日、仁川市延寿区内の保育園で起きた。保護者からの通報を受け、地元警察は捜査を開始。保育士を出頭させ、事情を聴いたところ、「しつけのためだった」「給食のキムチを残して腹が立った」などと話しているという。虐待の疑いで逮捕する見通しだ。
事件は韓国で大きく取り上げられ、ネットでも大きな波紋を広げた。保護者の間では「うちの娘も今年保育園に行くので怖い」と動揺が広がっているようだ。
事件があった保育園は政府・保険福祉部の評価で95.36点、「優秀保育園」の認証を受けており、女児を暴行した保育士も1級保育士の資格を持っていたという。しかし、朝鮮日報によると、警察が園内の防犯カメラを確認したところ、この保育士がほかの園児に対しても、木琴のバチで頭を叩いたり、ジャンパーを着せる時に強く引っ張ったりする場面が記録されていたという。
ほかの評価の高い保育園でも、保育士による暴力行為は相次いで起こっている。中央日報によると、5歳の園児に無理やり食事を食べさせようとし、吐き出したために頭を殴ったり、「昼寝をしない」という理由で2歳児を投げ飛ばしたりする保育士の存在が各地で明らかになったという。