校舎すべてを洋式に改修すればばく大な費用が必要
そもそも、一般家庭では今や9割超が洋式トイレを設置しているという。公共のホールやショッピングセンターでも洋式トイレは大半を占め、女性トイレで1~2台設置してある和式トイレなど、大人でさえ誰も使わないのが現状だ。小学校に上がったばかりの子供たちが和式トイレに大きな負担をおぼえるのも無理はない。
では、なぜ小学校では和式が多くを占めるのか。最大の理由は予算問題だ。校舎すべてを洋式に改修すればばく大な費用が必要で、4階建ての校舎なら4000万~5000万円程度かかるとの試算もある。東日本大震災後は校舎の耐震化工事が急速に進められており、国や自治体の財政状況が厳しい中、トイレの改修は後回しにされがちという事情もある。新1年生には厳しい現実だが、しばらくは試練と捉えるしかないのかもしれない。