大井川鐵道、今年も人気のトーマス号運行 仲間のジェームス号登場にも注目

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2011~2013年度の3期連続で赤字

   大井川鐵道といえば、SLの動態保存で知られ、レトロな駅舎などが残るため、映画やドラマ、テレビ番組などのロケ地としても人気を集めている。大井川に架かる鉄橋や茶畑などSLの撮影スポットに事欠かず、14年の運行時にはトーマスを撮影するファンの姿も見かけられた。車窓から沿線に広がるのどかな景色が楽しめるとあって多くの観光客を集めており、売上のほとんどを観光客に頼っている。

   ただ、2011年の東日本大震災のあおりを受けて観光客が減少。そこに2012年の関越自動車道の高速ツアーバス事故が追い討ちをかけた。事故を受けて運転手の1日の走行距離規制が強化されると、首都圏からの日帰り観光バスツアーが急減するなどして、2011~2013年度の3期連続で赤字となった。

   経営不振に陥った大井川鐵道では、14年春に普通電車の運行本数をほぼ半減させるなどして収支改善に乗り出した。一方で14年夏からのトーマス運行も観光客を呼び戻すためであり、「2014年度は300万円の黒字を見込む」(大井川鐵道)と期待する。当然、トーマス効果を他のSLに波及させて苦境を乗り切りたいところだが、赤字解消にどこまで効果があるかは不透明だ。

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