原油安、日本経済に「7兆円効果」 光熱費、燃油サーチャージも値下がり

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原油安、金融市場で「波乱」起こす恐れも

   とはいえ、急ピッチの原油安は、産油国の経済不安を引き起こして欧州に波及し、世界経済を悪化させるリスクも抱えている。最近の株安は、こうした懸念を反映したものとされる。

   甘利明経済再生担当相も、「(原油安は)日本経済にはプラスだが、産油国の運営に差し障るほど下がれば深刻な問題」とも指摘している。

   また、米国のシェールオイル増産のペースが鈍り始めたことも不安材料の1つとされている。原油価格の下落で、事業者が開発コストの回収に不安を持ちはじめていて、相次いで投資計画を縮小したり延期したりもしている。

   第一生命経済研究所経済調査部のエコノミスト、藤代宏一氏は2015年1月7日に発表したマーケットリポートで、「たしかに原油価格の下落が他のコモディティ価格の下落に波及し、それが資源国(企業)の苦境につながることで世界経済の成長を阻害するリスクはあります。また、たとえば資源関連ファンドの破たんなど、資源関連投資の損失に絡んだ話題が金融市場で何らかの波乱を巻き起こす可能性も否定できません」としている。

   そのうえで、上向く可能性にも言及しており、「たとえば米国では好調な新車販売台数がすでに原油安のプラス効果として発揮していますし、日本でも、原料コスト減による企業業績の上方修正など、最終的には早晩プラスの影響を確認できるはずです」とみている。

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