2015年1月5日発売の経済誌「週刊東洋経済」(1月10日号 東洋経済新報)に掲載された広告にネットユーザーからツッコミが入っている。
広告は金融・企業情報を分析、配信する「トムソン・ロイター・マーケッツ」(東京都港区)が出稿し、海外へ進出する日系企業向けに規制やリスクなどの情報を提供するサービス「トムソン・ロイター・アクセラス」をPRした。
「めちゃめちゃ弱いやぐら」
将棋をモチーフにしたデザインで、「世界に挑むあなたを守る」と大きく表記されている。「王将」が六方から「歩兵」に囲まれている将棋盤上の様子をイメージ画像に採用、サービスを利用するメリットを訴えた。しかし、ネットではサービスの内容と異なる部分が着目された。
6日、雑誌を見たと思われるツイッターユーザーが「王将をリスクから守るという意味のようですが...。それ、二歩です」と指摘、これに続けて「歩の下に角を打たれたら守りに困る」「めちゃめちゃ弱いやぐらや」とツッコミが入った。
「二歩」は縦列に「歩兵」を2個配置する反則技だ。ちなみに相手陣地の3段以内に入った「歩兵」は裏返されて「と金」となり、すでにある「歩兵」と同じ縦列に配置してもよい上、十字の方向などにも動かせる(編注:「歩兵」は一歩ずつ前にしか動かせない)。
画像では「と金」になっていない「歩兵」が2つの縦列で重複しており、完全に「二歩」の状態。広告デザインなので、実際の対局ではないのだが、熱心な将棋ファンにはこの「間違い」が見逃せなかった。
トムソン・ロイター・マーケッツは取材に対し、「(広告の)内容の方を注視していたので、デザインは外注先から上がってきたものを信頼して使った。このような問い合わせは初めて」と驚きを隠せない様子で語った。