メディアの前では反省の態度をアピールしていた
さらに、趙被告は常務に対して「事態を収束しろ」と指示し、常務は
「事態はコントロールできている」
「支持されたとおり事態は収束している。法律違反がないようにする」
などと応じていた。こういったやり取りは、12月11日頃まで続いたという。
趙被告は12月12日の時点で、報道陣の前で「(事務長に)心より謝罪する」などと頭を下げ、14日と15日には事務長の自宅を訪問。事務長が不在だったため謝罪の手紙を置くなどしていた。メディアの前では反省の態度をアピールする一方で、社内では自らの責任を回避を試みていたことが明らかになったことで、大韓航空に対する国民感情はさらに悪化しそうだ。
朝鮮日報は、趙被告が「3つのうそ」をついていた可能性を指摘している。具体的には、趙被告は(1)12月12日の段階で「暴行は知らない」と話していた(2)12月30日には「(事務長に対して)飛行機を降りるように言ったが、飛行機がすでに動き出していたことは認識していなかった」と述べていた(3)前出のとおり、常務に「私の何が間違っていたのか」と電話した、という点だ。公判では、暴行の有無、「飛行機を引き返させた」という認識の有無、証拠隠蔽行為の有無について争うことになりそうだ。