「韓国が李承晩ラインという線を海に引いてしまい、近寄ってはいけない島に」
杉原さんは、漁民がアシカと仲良くしている絵を示しながら、
「こんな世界が、80年ぐらい前に実際にあったんですね。すごいと思いますね。やってみたいよね?」
などと語りかけ、竹島を韓国が不法占拠している現状にも触れた。
「ところが、そんな豊かな恵みの島、竹島に、近寄ることもできなくなりました。昭和16年に太平洋戦争が始まり、危険なため竹島での漁はできなくなりました。また、昭和27年には、韓国が李承晩ラインという線を海に引いてしまい、近寄ってはいけない島になってしまいました。今も、近寄ることはできません」
読み聞かせは、「日本の竹島が...」と、日本の領有権を主張して締めくくられる。
「竹島は、今も日本固有の領土です。メチ(編注:ニホンアシカの現地での呼び名)と遊んだ子どもたちは、大人になったら竹島で漁をしたいという夢を持っていました。江戸時代から日本人が竹島で漁をしていました。また、竹島は一度も他の国の領土であったことがない島です。大人になった今も、久見(編注:隠岐郡隠岐の島町の地名)の漁師さんたちは遠く竹島の方を見つめながら、漁に行けるようになる日が来ることを願っています。(絵を示しながら)これは、今の久見地区の様子です。波の向こうで、日本の竹島が、今日も私たちを待っています」