キリンは新体制で「再成長」できるか HDは磯崎氏、ビールは布施氏が社長に

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   キリンホールディングス(HD)は2014年12月22日、三宅占二社長が代表権のない会長に退き、国内飲料事業を統括するキリンや、事業会社キリンビールの社長を務める磯崎功典氏が社長に就任する人事を発表した。

   競争激化の業界の中でもひときわ厳しい立場に置かれているキリン。新体制で「再成長」を図ることができるか、注目が集まっている。

ブラジルで「高い買い物」

「磯崎体制」への期待高まる(画像はイメージ)
「磯崎体制」への期待高まる(画像はイメージ)

   新人事は2015年3月末の株主総会を経て正式決定する。キリンビール社長は2015年1月1日付で、キリンビールマーケティング社長の布施孝之氏が就任した。

   三宅氏がHD社長に就任したのは、サントリーHDの経営統合交渉が破談した直後の2010年3月。それ以降、逆風にさらされた5年間だった。

   国内のビール事業は、三宅氏がHD社長に就任する前の2009年、アサヒビールを逆転し、9年ぶりに首位にたった。しかし2010年に早くも陥落し、その後もアサヒとの差は開く一方。アサヒには時価総額でも差をつけられ、2013年中間期は連結売上高もサントリーホールディングス(HD)に抜かれた。

   海外では2011年、ブラジルのビール2位、スキンカリオール・グループ(現ブラジルキリン)を、計3000億円を投じて買収した。中国、米国に続く世界3位のビール消費大国であるブラジルの成長余地は大きいとみていたが、首位のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)の牙城を崩せず「高い買い物」(アナリスト)と言われる羽目になる。

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