北海道に中国人観光客押し寄せる 新千歳空港は大混雑で「パンク寸前」

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アジアの航空会社が2年間で続々と就航

   新千歳空港との定期運航路線は増加を続けている。2012年にハワイアン航空(米)、トランスアジア航空(台湾)、タイ国際航空(タイ)が、翌13年になるとティーウェイ航空(韓国)、香港航空(香港)、春秋航空(中国)が、それぞれ就航した。増便を望んでいる航空会社もあるそうだ。

   観光地として見どころが多く、食の面でもバラエティー豊かな北海道。特に中国で高く評価されているが、今後も人気が衰えることはない見込みだ。2015年1月1日付の北海道新聞電子版によると、同紙が北京、広東省広州、浙江省杭州の主要旅行会社7社にアンケートを実施したところ、今年は前年比で最少でもプラス20%、最大で2.8倍の中国人観光客の北海道訪問が見込まれるとの結果が出たという。

   日本政府観光局が2014年12月17日に発表した、同年11月の訪日中国人の数は20万7500人で、前年同月比で倍増。その理由のひとつに「北海道方面への新規就航を中心とした座席供給量の増加」を挙げている。北海道の観光業にとって、展望は明るいと言えよう。

   しかし「空の玄関口」となる新千歳空港の外国人観光客の受け入れ態勢は、年末年始のパンク気味の様子を見る限り今のままでは気がかりだ。地方紙・苫小牧民報社の「WEBみんぽう」は2014年12月31日、国際線利用客による混雑の対策として、警備員の増員や出国審査時間の30分前倒しを実施したと報じた。同空港を所管する国土交通省新千歳空港事務所も、今後対応策を検討するとしている。

   その国交省は2020年の東京五輪開催に向けて「訪日外国人旅行者数2000万人」を掲げており、外国からの訪問者を積極的に迎える姿勢だ。円安を含めて「追い風」が吹いているうちに、国際線ターミナルの混雑緩和のための抜本的な解決が望まれる。

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