「人材派遣会社の会長さんがそんなこと言っても説得力ないだろ」
もちろん、竹中平蔵氏に批判的な声も多い。
「派遣が普通で正社員が異常といった世論にもっていきたいらしい。自分の身分が強固な人はなんでもいえるわ」
「この人派遣会社の会長さんでしょ。そんな人がこんなこと言っても説得力ないだろ」
といった具合だ。なかでも、竹中氏が人材派遣のパソナグループの会長職にあることが、火に油を注いでいるようだ。
正社員がなくなって派遣社員が増えれば、パソナグループのような人材派遣会社が儲かる。つまり、利益誘導ではないか、ということらしい。
ブラック企業被害対策弁護団代表の佐々木亮弁護士は、2015年1月4日付の自身のブログで、「(竹中氏が)パソナグループの取締役であるかぎり、パソナグループの利益を第一に考えなければなりません」と記し、竹中氏の立場であれば「当然」というのだ。
ちなみに、総務省が2014年12月26日発表した11月の労働力調査で、非正規労働者は初めて2000万人を超えた。非正規労働者の処遇の改善が大きな課題であることは間違いない。