タブレットの国内出荷台数初のマイナス 大型画面スマホで十分という人が増える

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   タブレット型端末の国内出荷台数が、四半期ベースで初めて減少に転じたという調査結果が出た。2010年に米アップルが「iPad」を発売してから4年、人気にも陰りが出てきたのだろうか。

   今も需要が旺盛なスマートフォン(スマホ)は、近年は大型の画面がトレンドとなっている。スマホがあればタブレットは不要――こう考えるユーザーが増えてきたのではないかと専門家は考える。

タブレットは3、4年以上使い続ける傾向

初代iPadの発売から4年、タブレットの今後は
初代iPadの発売から4年、タブレットの今後は

   調査会社IDCジャパンが2014年12月25日に発表した、国内タブレット端末の2014年7~9月期の出荷台数は162万台で、前年同期比3%減となった。2010年の調査開始以来初のマイナス成長だったという。特に個人向け市場は同13.7%減と割合が大きい。主要因として、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末の出荷台数が大幅に落ち込んだことを挙げている。今後の見通しは、法人向けは順調に成長する半面、個人向けは低価格帯のアンドロイド端末の伸び悩みが続くという。

   世界的に見ても、タブレットの成長は芳しくない。IDCの11月25日付リポートを見ると、2014年のタブレット出荷台数は前年比7.2%増と予測する。2013年の同52.5%増と比べると、成長が一気に鈍るようだ。結果に影響したのは、iPadの年間出荷数の減少だという。2010年の発売以降タブレットをけん引してきたiPadの勢いが衰えてきたのだろうか。

   市場の拡大が頭打ちとなってきた理由に、IDCはユーザーの買い替えサイクルを挙げる。スマホは2、3年で機種変更をするが、タブレットの場合は3、4年以上使い続ける傾向があるそうだ。旧モデルに対してOSの更新がサポートされるのも大きい。これなら最新の人気アプリを入れて使い続けられる。

   サイト運営などのコンサルタント、永江一石氏は2014年8月31日付のブログで、「タブレットの終わり」について推測している。ひとつの要因として、既に普及し尽したのではないかという点を示した。「よくわからないが使ってみたい」という層までタブレットは届いた。だが「PCは仕事や本気モードの作業には必要だし、スマホは単に他人とのコミュニケーションに必要だから買う。しかしタブレットは『手元ですぐ調べたい』という知識探求欲が無いと投資しづらい」と指摘する。

   ブームもあってとりあえず買ったという人にとっては、2台目以降は「もういらない」となっているのかもしれない。

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