頼みの綱の敦賀2号機も有識者会合で「活断層」
そこで頼みの綱が1987年稼働の敦賀2号機ということになるが、有識者会合で「活断層」との認定が覆されない限り、廃炉は避けられない。このため、日本原電は、原子力規制委の今後の対応次第で行政訴訟も辞さないなど、あくまでも再稼働を目指す姿勢を堅持しているが、展望は開けていない。
そんな中、日本原電の「兵糧」が細る懸念も高まっている。日本原電は、電力を供給してきた電力大手5社から、発電が停止している今も「原発維持管理費」などの名目で「基本料金」を受け取っており、その額は2013年度1250億円、2014年度1100億円(見込み)に達する。だが、電力大手も原発停止の長期化に伴い電気料金の再値上げを検討するなど青息吐息で、日本原電に対する基本料金の支出に批判がくすぶる。電気事業連合会の八木誠会長(関電社長)は「契約を継続する方向で検討していくのではないか」と、2015年度以降の支払いに一応、前向きな姿勢を示しているが、基本料金を払い続けることに、「取締役の善管注意義務違反として取締役としての責任が問われる」と危惧する声も業界から出るなど、日本原電の外堀は徐々に埋まりつつある。