こんなに多いのか!「餅を喉に...」事故 20代の若者でも救急搬送例がある

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意識の有無を確認したうえで咳をさせる

   なぜ、餅の事故がここまで多いのか。消費者庁が2013年末に発表した資料によれば、餅の「温度変化」が大きな原因の1つだという。

   餅は加熱すると柔らかくなるが、冷えると硬くなる。専門家によれば「硬くなり始める」境目は40度前後、ちょうど体温に近い温度だ。焼きたての餅も、冬の寒い室内、さらに口の中を通過することで温度はこのラインを下回り、硬さ・粘着性を増す。結果として柔らかかったはずの餅が、喉に達するころには危険な状態に変化してしまうのだ。

   特に朝起きた直後は、人間の口や喉の動きも鈍い。元日の朝ごはんに餅、という人も多いだろうが、先に口の中を飲み物などで潤すなどの対策が必要だと消費者庁では強調する。

   また上述の東京消防庁のまとめを元に計算すると、全体の約94%が60歳以上だ。一方、40~50代の中年世代、それどころか20代の若者でも搬送例がある。世代を問わず注意が必要だ。

   では、万が一詰まった場合はどうすればいいか。東京消防庁によれば、意識の有無を確認したうえで咳をさせる、それが無理なら、相手の胸か下あごを支えてうつむかせながら、何度も背中を叩くのがよい、という。同庁では、ウェブサイトなどで対処法を紹介するなどして、事故防止を呼びかけている。

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