韓国・ソウルで、日韓外務次官級の協議のため韓国外交部に入ろうとした外務省の斎木昭隆外務次官らが乗った車両に、反日的な市民団体がこれを阻止しようと立ちふさがる騒動が起こった。
斎木事務次官は、2015年に迎える日韓国交正常化50年を前に、韓国外交部の趙太庸(チョ・テヨン)第1次官と会談し、冷え込んでいる日韓関係の改善の糸口を探るため、ソウルを訪れていた。
日韓首脳会談の「地ならし」のはずが・・・
騒動があったのは、2014年12月29日。日韓の外務次官協議が開かれる韓国外交部に、斎木事務次官ら日本側の出席者を乗せた車両が入ろうとしたときだった。
市民団体のメンバーは約25人。外交部の入り口付近では協議前からデモを行っていて、斎木事務次官が到着した際には、「日本政府は集団的自衛権行使をやめろ」「韓国国民の叫びを聞け」などと叫びながら、車両を取り囲んだ。
さらには、歴史認識の問題で日本に抗議するプラカードを車両のボンネットに押しつけたり寝そべったり、外交部の正門にもたれかかったり地面に寝転んだりして、車両の進入を阻止。そのため、車両が一たん引き返すなどして協議の開始が50分遅れた。
この騒動について、日本側は韓国政府に抗議。趙太庸第1次官が斎木事務次官に対して遺憾の意を伝えたという。
そもそも、今回の外務次官級の協議は2015年の日韓国交正常化50年を前に、こじれた日韓関係の改善策を探り、また安倍晋三首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領の日韓首脳会談の早期実現への「地ならし」が目的だったはず。
それにもかかわらず、車両を止めて協議させないようにする韓国側の妨害行為にインターネットでは、
「いいけげんにしろや。どんだけ無法地帯なんだよ」
「もう日本からわざわざ行かなくていいよ。こっちは話すことないし」
「外交関係者なんだから、韓国の警察とかがふつうに付いてるはずだよな。それでこれって凄いな」
などといった、呆れぎみの声が寄せられている。