「基本的には独自に開発している」
セブン-イレブンジャパン常務執行役員の鎌田靖氏は、ミスドのドーナツと形が似ているとの指摘に「基本的には独自に開発している」と述べ、ミスドの商品をことさらに意識したものではないと主張したと、2014年12月3日付「日経ビジネス」が報じた。
確かにセブンと同様にドーナツの販売を始めたローソンも、見た目が似ている商品がある。1980年代に日本国内でドーナツ事業を展開していた「ダンキンドーナツ」では当時、「フレンチクルーラー」などミスドの商品と同名のラインアップがあった。
こうした「そっくりドーナツ」について、弁理士の栗原潔氏が2014年12月9日付ブログで取り上げている。「ドーナツに限らず料理や食品の外観を知的財産権で守ることはできないのでしょうか」というユニークな切り口だ。まず特許権。特許はあくまでも技術的アイデアを保護するもので、食品の外観を保護するのは困難とする。著作権についても、「作品として観賞の対象となるほどの芸術的な料理」でない限りは無理で、ましてドーナツのような大量生産品はあり得ないという。他の方法も考えられないこともないが、実際には難しいようだ。
セブンのドーナツは現在6種類だが、全国での販売開始となればメニューは増える可能性はある。消費者の選択が注目される。
ちなみにローソンの一部店舗でも今春からドーナツを実験的に販売しているが、ネットではセブン同様「ミスドそっくり」との声が上がっている。