「久しぶりに武士、日本の男子を見た」
メジャーリーグから8年ぶりに古巣・広島カープへ復帰する黒田博樹投手(39)を、2014年12月28日、張本勲氏は出演した情報番組「サンデーモーニング」(TBS系)で称賛した。感極まり、「やっぱり男はね、義理と...」と言葉を詰まらせる場面まであった。
「一番うれしかったのは古巣に戻ること」
ヤンキースをフリーエージェント(FA)となっていた黒田投手のカープ復帰は27日、発表されたばかり。張本氏は「久しぶりにうれしいニュースだね。胸が詰まりましたよ」と笑顔を見せた。
メジャー7年で通算79勝を上げた右腕をめぐっては、残留に動くニューヨーク・ヤンキースのほか、サンディエゴ・パドレスなど複数球団が獲得に乗り出し、20億円を超えるオファーがあったと報道されていた。しかし、広島のオファーは1年契約で4億円プラス出来高払いと推定されている。
張本氏は「お金は誰だって欲しい。私だって欲しい。これだけ安定した生活の時は変えられないものです」とし、巨額オファーを蹴って古巣へ復帰することを「久しぶりに武士、日本の男子を見たような気がする」と語った。
また、「一番うれしかったのは古巣に戻ること」だという。メジャー帰りの多くが古巣以外の球団を選ぶことに触れ、「最後はやっぱり男はね、義理と...」と感極まったのか、言葉を詰まらせた。
ムネリンには「いつまでアメリカ旅行してるの」と言ったことも
張本氏が「有力選手のメジャー行き」を嫌うのは、すっかりおなじみだ。14年にマイナー契約でスタートしたトロント・ブルージェイズの川崎宗則選手には「いつまでアメリカ旅行してるの。日本にいたら1軍で蝶よ花よ、なのに」と日本復帰を呼びかけた。
12年、メジャー挑戦を表明した藤川球児、田中賢介、中島裕之選手らには「また行くの。やめた方がいい」「みじめに戻ってくるだけだから」とまで断言していた。
それだけに、今回の復帰話はよほどうれしかったようだ。「義理とプライド。ほかの選手にも見習ってもらいたい」と絶賛する。まだ正式契約が済んでいないとして、黒田投手への「あっぱれ」を見送ったが、「いい球団だから」とカープに「あっぱれ」を贈っている。