タイの娼婦写真展「許可得ず撮影」が物議 東京都写真美術館「批判は真摯に受け止める」

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「表現に正当な評価を」と擁護する声も

   このブロガーは、男性写真家の撮影手法は、倫理面で問題があり、女性の人権を侵害していると主張している。

   日本の風俗業界でも、デリヘルなど無店舗型が増えた結果、無断で時には無理やり写真を撮ったり録音したりする客が絶えないという。ブロガー自身も、複数回そうしたことをされたが、データを破棄してもらえず、「顔は撮ってねえよ」とすごまれたこともあったとした。

   撮影手法への批判について、当の写真家は、ツイッター上などで12月26日夕現在、何もコメントしていない。ただ、ロックバンド「くるり」リーダーの岸田繁さん(38)が12月25日のツイッターで「いちファンとして、彼の表現が正当な評価をされてほしいと思った」と発言したことをリツイートしていた。

   岸田さんは、「芸術を不必要に崇めるつもりは無いけど、理解しようという気持ちの無い人達による弾圧ほど醜いものはない」と写真家を擁護していた。ただ、ツイッター上で批判されると、「作品について、その倫理観には全く共感できません」と弁明していた。

   J-CASTニュースでは、写真家のホームページ上などから取材を申し込み、26日夕までには返答が来ていない。

   写真を展示した東京都写真美術館では、女性への人権侵害と批判が出ていることなどについて、次のように取材にコメントした。

「ご指摘の作品は、作家本人と企画者が合議の上、選定した約80点の中の数点にあたるものと思います。撮影禁止の店で撮影を行ったことは、作家本人から企画者が当時伺っておりました。この作品は、つねに現実と対峙して写真に取り組んできた作家の姿勢が如実に表れたものとして、展示に加えたものです。しかしながら今回のインタビュー記事にあるような撮影状況は知りませんでした。当時、これについて倫理上の懸念はありませんでした。しかし様々な観点をふまえ、今回のご批判については、真摯に受け止めたいと考えております。また、当時この展覧会に関して、お客様からの疑問を呈する声はいただいておりませんでした」

   今後、許可なく撮影した写真を展示するかについては、「展示する可能性のある作品が、倫理上問題があると認められる場合は、様々な事情に鑑み、また今回ご指摘をいただいたことにも留意しながら、最善の対応に努めていきたいと思います」とだけコメントしている。

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