タイの娼婦写真展「許可得ず撮影」が物議 東京都写真美術館「批判は真摯に受け止める」

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   タイの娼婦たちを撮った写真展について、許可を得ずにゲリラ的に撮影したと写真家がインタビューで告白し、物議を醸している。写真を展示した東京都写真美術館では、そうした撮影手法は知らなかったとしたうえで、「ご批判は、真摯に受け止めたい」と言っている。

   大勢の娼婦たちが部屋で出番を待っていたり、裸の娼婦がベッドで横になっていたり。展示を紹介した美術サイトを見ると、こんな生々しい写真が並んでいた。

「娼婦たちはパニックになり、逃げ出した」

   これらの写真は、男性写真家(42)が撮ったもので、2007年12月22日から08年2月20日にかけて、「日本の新進作家」展の中で展示された。

   写真家は、ニュースサイト「タブロイド」の14年12月20日付インタビュー記事で、当時のことについて告白している。

   記事によると、05年ごろからタイの買春宿に通い、撮影を始めた。写真家は、撮影禁止とあちこちに表示された部屋にコンパクトカメラを持ち込み、フラッシュをたいて何枚も娼婦たちの写真を撮った。娼婦たちはパニック状態になり、逃げ出すなどすると、用心棒のような男性たちが走って来て「何やってんだお前?」と怒鳴った。しかし、写真家は、取り押さえられても、「バカな観光客のフリ」をし、とぼけていたという。タイのコーディネーターに最初は協力してもらったが、「こんなこと繰り返してると、ほんと殺される」と忠告された。

   写真家は、前出の美術サイトのインタビューでも、同様なことを話していた。

   タブロイドの記事については、ネット上で、その撮影手法に批判も出て、論議になった。東京都内でデリヘル嬢をしているというブロガーは、論議を知って、東京都写真美術館に25日付の質問状をメールで送ったことを明らかにした。

   そこでは、美術館側は写真家の撮影手法をどう考えるか、当時意見があったのならどう対応したか、日本の娼婦を許可なく撮影した作品も展示するのか、といった点を問いただしている。

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