金子千尋がオリックスに残留した理由 「日本の野球をもっと盛り上げたい」

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大リーグでも通用する

   今シーズン終了後、FAを宣言。大リーグ行きを視野に入れていたという。その場合はポスティングシステムをつかうことになる。結論がなかなか出ないことから、日本球界は批判がマスコミから出た。

   その間、右ヒジ悪化が表面化。これが大リーグ球団をたじろがせる原因となった、とも報じられた。

「4年契約、総額20億円」

   オリックス残留のお値段である。彼の力からして当然の数字だろう。

   大リーグが金子に4年契約は提示しないと思う。30歳の投手に提示できない年数だ。6年契約をした松坂、7年契約の田中は20代だったからである。

   金子は間違いなく大リーグで通用する。いかにも日本の投手らしく、キメの細かい投球は喜ばれるだろう。不安とすれば、やはりヒジである。

   大リーグのスカウトがちゅうちょするのも分かる。日本と違って大リーグは結果を厳しく問われ、すぐ解雇となる。

   日本球界にしてみれば、金子が来年も投げるのは楽しみである。最近の数少ない「入場料を払ってもみたい投手」で、手厚い補強をしたオリックスは、優勝候補になる。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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