朝日新聞社は2014年12月26日、従軍慰安婦問題をめぐる「吉田証言」の誤報に対して第三者委員会がまとめた最終報告に対する対応策を発表した。14年8月の検証記事で「おわび」が掲載されなかったことや、池上彰氏のコラム掲載見合わせに木村伊量(ただかず)前社長の意向が強く反映されていたことを反省し、経営陣は原則として記事や論説の内容に介入しないようにする。
仮に経営に重大な影響を及ぼす事態だとして記事内容に関与する場合でも、その責任が明らかになるようにルールを整備したり、社外の有識者でつくる常設機関を設けて事前に意見を求めるなどする。
誤報が出た際の訂正のあり方についても議論を進める。12月9日からは、訂正記事の末尾に「訂正しておわびします」という表現を盛り込み、必要に応じて誤報が出た理由も説明するように運用を変更している。
都内のホテルで会見した渡辺雅隆社長は
「社会の役に立つメディアとして、再び信頼していただけるように、改革に取り組みます」
などと述べた。