今度は「ナッツ姫」妹の専務が炎上 韓国で大韓航空バッシングが過熱

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韓国の若者の不安が騒動を招いた

   それにしても、「ナッツ・リターン」の一件から2週間強、機内でのいわば「小さなトラブル」が、当人は逮捕間近、妹もバッシング、はては大韓航空そのものを揺るがす大騒動までになるというのは、傍から見ていると理解に苦しむ部分もある。

   韓国内でも、そうした感想を持つ人はいるようだ。朝鮮日報の韓賢祐文化部次長は、「ナッツリターンと韓国の20代」と題したコラムの中で、

「実際この事件の内容だけを見れば、ここまで国民の怒りを買うようなものでもないだろう。航空会社の副社長が乗務員のミスを指摘するのは当然のことであり、時には大声が出ることもあるだろう」

と違和感を表明する。それがここまでの事態になった背景としてこのコラムが指摘するのは、大企業に就職しない限り、結婚も、子供を持つことも難しい、韓国の厳しい「格差社会」の現状だ。

   一方の「ナッツ姫」は、黙っていてもその彼らが渇望する大企業に入社でき、しかも将来はそれを引き継ぐ立場にある。そんな彼女による乗務員への暴言は、韓国の若者にとってはまさに自分事であり、「そのため大多数の国民はいつまでたっても怒りが収まらないのだ」。

   実際に今回の問題をめぐっては、大韓航空のみならず、財閥経営者の一族のこれまでの行状が次々と批判の的となっている。騒動は当面沈静化しそうにない。

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