「ネタ化」して笑いものにする動き
今回の大韓航空の騒動は、あくまでもナッツの盛り付けについて副社長が激高したのであって、品質については何の指摘もなかった。騒ぎをもたらした点では「とばっちり」だったマカダミアナッツだが、注目を浴びたことが売り上げに貢献したとあれば生産者や販売店にとっては「たなぼた」だったかもしれない。日本でもここ最近、カップ焼きそば「ペヤング」に虫が混入していた問題で、製造元が商品の自主回収と当面の生産休止を決めると、ネットオークションで「ペヤング」に高値が付くという現象が起きている。事情は違うが、いずれのケースも、災いが起きたのに商品に「プレミアム」がついた格好だ。
日本経済新聞朝刊は2014年12月21日のコラム「春秋」で、マカダミアナッツの「バカ売れ」を取り上げた。「人々がパロディー精神を発揮し、面白がってナッツを買いに走るなどというのはまだ健全な社会ではある」とまとめている。韓国ではほかにも、副社長をやゆする動画やゲームがネット上に登場。騒動そのものは検察による本格捜査が始まっているが、一方では「ネタ化」して笑いものにする動きが盛んなようだ。