大韓航空の「ナッツ姫騒動」さらに拡大 「謝罪文」は手帳の1ページを切り取ったものだった

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   大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョンア)前副社長(40)が引き起こした、いわゆる「ナッツリターン」騒動で、韓国社会の怒りがピークに達しつつある。

   韓国の検察当局は、航空法違反の容疑でチョ前副社長を2014年12月18日未明まで、約12時間に及び取り調べたほか、新たに大韓航空の常務(57)に証拠隠滅容疑があるとして被疑者に切り替えた。これで被疑者は2人目。さらに役員の多くを出国禁止にした。

チョ前副社長の指示で証拠隠滅か?

会社ぐるみの「隠ぺい工作」の疑いが・・・
会社ぐるみの「隠ぺい工作」の疑いが・・・
「乗客を見下すようなやつらだ。絶対に許せない」
「趙前副社長の大失態は全世界で報道されている。大韓航空はもちろん、国のイメージまでも失墜させた」
「お金なんて有り余るほど持っているんだから罰金刑は意味ないよ。それよりも懲役刑にしてほしい」

   韓国のインターネットには、大韓航空を運営する韓進グループの会長の娘で副社長だった「ナッツ姫」ことチョ・ヒョンア氏と、彼女を取り巻く大韓航空上層部への怒りの声であふれている。

   こうも国民の怒りを買っているのは、従業員や乗客を軽視した態度やその後の謝罪の仕方、会社ぐるみの「隠ぺい体質」にあるといっても過言ではない。さらには、それらの態度・対応が「財閥のおごり」によるものと考えられているから、かもしれない。

   そんなこともあってか、チョ前副社長が、航空機を引き返させて降ろしたチーフパーサーに残した「謝罪メモ」が、韓国のインターネットで話題だ。

   チーフパーサーは12月17日、韓国テレビ局のインタビューに応じ、チョ前副社長が14日に自宅を訪れて残していった謝罪文を公開した。

   手帳の1ページを切り取って、手書きで「直接お会いして謝罪しようと思いましたが、会えなかったので帰ります。申し訳ありません」と書かれていたが、チョ前副社長はそのメモをドアの隙間にはさんで帰ってしまった。とても謝罪文といえるようなものではなく、チーフパーサーは「本当にひどいと思いました」と、誠実さに欠けると指摘した。

   さらには国土交通部の調査に、大韓航空の役員が同席したほか、調査団(6人)に参加した航空安全監督官の2人がいずれも大韓航空の出身者だったことも暴露。国土交通部の調査では、大韓航空の関係者らを前にして「彼らが満足するまで10~12回かけて修正を繰り返した」とも明かしている。

   これを受けて、国土交通部は自ら特別監査に着手したが、韓国国民から「隠ぺい工作に加担した」といわれても仕方がない事態だ。

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