価格が安く「庶民の味方」と呼ばれる「もやし」の原料となる緑豆(りょくとう)の高騰で、生産者が苦境に陥っている。全国組織である工業組合もやし生産者協会が、生産者の実態を訴える文書を取引先の青果卸やスーパーなどに送付したと、日本農業新聞などが2014年12月17日に報じた。中国産の緑豆の価格が、円安の影響や現地の不作で上昇しており、2015年以降も現状より4~5割高の大幅な上昇が見込まれる。その一方で、スーパーなどの小売価格は下落しており、生産者の収入が大幅に減っている。
もやし生産者協会は「生産者の厳しい現実や経営環境をスーパーなどの取引先は理解してほしい」と訴える。
2014年(1~10月)の中国産緑豆の輸入価格は1キログラムあたり196円。近年では最も高い水準となっており、10年前の2.7倍、前年比では2割ほど高いという。