繊維や高分子、環境・機能性素材のユニチカは、子会社のユニチカ設備技術が商業施設向けなどに製造・販売する「耐火スクリーン」の一部製品で、煙を防ぐ性能を偽って申請し、国土交通省の基準に達していないにもかかわらず大臣認定を得ていたと2014年12月16日に発表した。国土交通省は同日付で認定を取り消した。
対象の製品は、ユニチカ設備技術が02年1月~14年9月にかけて販売された「ユニファイヤーガード ウォークスルータイプ」のうち、マンションや病院など1616か所に納入した6241台。火災による人的被害は確認されていないという。
親会社のユニチカによると、2005年に認定取得の検査を受ける際に「遮煙材」と呼ばれる煙の侵入を防ぐ部材を付けて検査に合格したが、販売時には遮煙材を付けていなかった。10年の社内調査で形状が一部変わっていることが判明し、11年に再申請する際、取締役の指示で図面の改ざんなどの虚偽記載が行われた。技術提供を受けていた内外テクノスも同様の虚偽申請を行った。
ユニチカは改ざんについて、「認定取り消しを避けるため行った」と説明している。